大阪の貧困・子供の貧困と貧困をなくす取り組み~大阪都構想否決で良かった
大阪府の子供の貧困率は5人に1人
子供の貧困(相対的貧困)は7人に1人という事実は広く世間に知られるようになりましたが大阪府の子供の貧困率は2012年の段階で約22%となっており全国ワースト2、大阪府の子供の5人に1人が貧困に苦しんでいるということになります。
2016年毎日新聞より。沖縄の子供の貧困率は37.5%と他県と比べ異次元の状態となっていますが、それについで大阪府がワースト2位、鹿児島県がワースト3となっています。
毎日新聞のデータの基となっているのは山形大の戸室健作准教授の研究です。1992年から上の表の2012年までの20年間で貧困世帯の割合が2.5倍に増えたという驚きの結果がでました。
2020年現在ではその時点から更に8年経過しています。どうなったか見てみましょう。
全国の相対的貧困率は2020年どうなっているか
2019年の国民生活基礎調査の貧困率の表です(厚生労働省HP)。2018年の貧困ラインは127万円に設定されています(年間可処分所得の中央値の半分)。1985年~2009年まではカットしました。全てみたい方は上の厚労省HPのリンクからどうぞ。
2018年の新基準というのはOECDの所得定義に合わせて、従来の可処分所得から更に自動車税や年金の掛け金を引きましたとのことです。これらを引いたため貧困ラインに引っかかる人が増え2017年と比べて貧困率が0.4%上昇しましたよと厚労省は言いたいのでしょう。
戸室准教授の出した2012年のデータがでた2012年が厚労省の出しているデーターでは相対的貧困率16.1%となっておりピークです。
1人親世帯の貧困率はずっと50%を上回ってきたのですが、2018年にはじめて50%を割り48.2%となりました。しかしコロナで弱者から雇用が切られていますので、次の調査ではとんでもない数字がでることでしょう。
大阪府守口市でのこども食堂の取り組み動画
非公開になってしまいました。すみません。
大阪府守口市の中学2年と小学4年の姉弟は家族でお正月に特別なことはあまりなかったといいます。母親から育児放棄され、電気のない部屋で過ごしていたりしたそうです。
そんな状況ではお正月のおせち料理も味わったことがないということなのでしょう。新年に向けての抱負もあったものではありません。その光景を思い浮かべるだけで涙が出てきます。
イギリスでもクリスマスにプレゼントをもらえない貧困層の子どもたち
暖かい部屋でこたつに入り、お正月くらいはと美味しいものを食べテレビを見ながら飲んだくれているその瞬間に暖房も電気もついていない部屋でお腹をすかしている子供がこの日本にいるのです。
この動画の一般社団法人わらべは子ども食堂を日曜日に開催しています。食事は日に一食、給食だけという子どももいます。日曜日は給食がないのでこの日にしたのでしょう。
政令指定都市の中で大阪市の子供の学力は最低、中学生もほぼビリ
上の動画でも中学生のお姉さんが高校受験を迎えるにあたり学力が相当に足りなくボランティアの大学生から支援を受ける場面がでてきます。
大阪市は政令指定都市であるにも関わらずその学力は大阪府全体平均よりも下回っており、この結果から大阪市の貧困化が深刻なものであることが分かります。
親の貧困問題が子供の教育にも悪影響を与えています。そんなことは当たり前です。その日の食事に困る状況下で塾など行けるはずもありませんし、生きるのに精一杯で勉強など二の次です。
政治や経済が悪いとこのようにして国力が削がれていくことになります。
大阪都構想が否決されなかったらさらなる貧困化が進んでいた
都構想などという耳障りのよいキャッチコピーで大阪市が大阪都になるような誤解を与えて維新の会はインチキをしようとしましたが、現実は政令指定都市である大阪市を廃止分割することにより財源を大阪府が吸い上げ市民財産が奪われる寸前でありました。
結果わずか1万7000票というギリギリで否決されるという冷や汗ものでした。都構想が何であるかよく分からないと感じている人が多かったのは説明不足であるからです。
貧困率が高く学力が低い大阪市民に十分な説明もせず、2008年に一旦否決されたにも関わらずまた住民投票をさせた維新の会の強欲傲慢ぶりは酷いものです。
京都大学の藤井聡先生は現代ビジネスで様々な学者の方々を引き合いに出して都構想がいかに大阪市民の暮らしを駄目にするか、公共医療福祉分野が弱体化するか、教育が低下するかについて説明されています。
藤井聡さん 都構想の真実
日本を破壊するポピュリスト橋下徹を理解できる本 誰が橋下徹をつくったか
大阪ひとり親世帯支援・貧困支援・子育て支援
ひとり親家庭のフードバンク「グッドごはん」
ひとり月1回ひとり親家庭等医療証がある方は食料配付を受けることができる。
ひとり親家庭福祉連合会
ひとり親への就職支援など
ふーどばんくOSAKA
フードロスをなくす仕組みと食料支援
大阪市よさみ人権協会
こども食堂、学びの場提供、子供服など物品支援
ほしぞら&ふれあいハウス
こども食堂、学習支援、高齢者支援
ハートプレンド
子育て支援、不登校児の居場所
弱者を支援する仕組みとその広がりがもっと推進されますように。