世界のスポーツ選手・アスリートの自己破産ランキング
世界のスポーツ選手・アスリートの自己破産ランキング。人生破綻で借金返せず
宝くじなどで金銭管理ができないものが大金を掴んでしまうと数年で使い果たしてしまうように、頭脳を使わず運動神経だけで行きてきたような人が大金を持つと破滅に向かうことがあります。
スポーツ選手がその良い例です。人間の欲望には際限がなく、タガが外れ一旦金銭感覚をなくしてしまうと全てのコントロールが効かなくなってしまいます。大金を持ち、贅沢三昧で毎日何もしなくて良いし、何をしてもよい。
勤労しないでよい状態で大金が手元にあってもどうやら人間は幸せにはなれないようです。
現役時の収入別プロスポーツ選手自己破産ランキング
NBAのバスケットボール選手の60%が現役を退いて5年以内に自己破産する(2008年NBA選手協会調べ)。野球やアメフト、アイスホッケーなども似たようなものでしょう。
アフリカ系アメリカ人NBAプレーヤーの34%が貧困層家庭からの出身でお金との使い方を知らないことにも起因しています。どのスポーツでも貧困層からの黒人に破産傾向が多いようです。さっそくランキング1位から見てまいりましょう。
当時のスーパープレイ動画もご用意しました。最後になぜスポーツ選手が簡単に破産してしまうのかについても解説しています。ごゆっくりお楽しみください。
1位 マイク・タイソン 元ボクシングヘビー級チャンピオン
札束を両手に笑みを見せるマイク・タイソン。現在53歳。アメリカ人
トータルで400億円(以下全て1ドル100円換算)を稼ぐも2003年借金が27ミリオンドルとなり自己破産。
1991年、アメリカのミスコンに出場したことがあるディズィリー・ワシントンさんを婦女暴行したことでマイク・タイソンは3年間服役することになります。
釈放後に、15台の車を女性に、2台の車を男性に買い与えています。
日本円にして5億円ほどを車やバイクに、3億五千万ほどを洋服や宝石類に、2匹のホワイトベンガルタイガーのお値段1500万円。年間の飼育トレーナーへの給料が1300万円。
ドラッグ(コカイン)と娼婦につぎ込んだお金もとんでもない額だったでしょう。
マイク・タイソンの偉大な10のノックアウトシーン動画。ヘビー級とは思えないスピードでパンチを繰り出しています。
現在はカリフォルニア・カリフォルニアシティーでタイソンランチ(タイソン農場)という大麻総合施設を開きマリファナビジネスで活躍しています。
2位 イベンンダー・ホリフィールド 元ボクシングヘビー級チャンピオン
トータル収入250億円。
1997年のマイク・タイソンとの試合でタイソンに耳を噛み切られ日本でも放送され世間を賑わせました。
2012年イベンンダー・ホリフィールドは自己破産。贅沢も勿論ですが、6人の女性の間に11人の子供をもうけたので彼らの扶養にもお金が相当かかり破産の一因となったようです。
タイソンと比べると紳士的で理性的というイメージがあったのですが、自己破産までのお金の使い方は同じだったのだと感じました。
タイソン・ホリフィールドの有名な噛みつきシーン動画
3位 アレン・アイバーソン NBA元プロバスケットボール選手
フィラデルフィア76ers、デンバーナゲッツ、デトロイトピストンズ、メンフスグリグリーズと4チーム14シーズンで活躍し、広告収入も含めトータル200億円をNBAで稼ぎました。
浪費とビジネス投資に失敗して2012年に自己破産。
旅行にはいつも彼の取り巻き50名を従えて行き、身内や知り合いにおごりまくりました。母親が購入した9000万円分の宝石の支払いができず自己破産することになります。
豪邸の中で札束をごみ袋に入れておくなど杜撰な管理で取り巻き連中に盗まれたこともあったといいます。
空港で自分の車をどこに停めたか忘れてしまい、それを放置してすぐさま別の車を購入したという逸話もあります。
月収が625万円だったのに対して月に3600万円程つかっていたようです。
こんな風なお金の使い方だと破産してしまうのも当たり前ですが、2030年(アレン・アイバーソンが55歳になる年)に支払われる32億円のファンドをリーボック社が管理しており将来に保険をかけておりそれまで生きられればまた優雅な暮らしがまっています。
アレン・アイバーソン(Allen Iverson)のベストプレイトップ10動画
4位 マイケル・ヴィック NFL 元プロアメリカンフットボール選手
NFLでの平均的プレーヤーの選手生命はわずか3.3年なのだそうです。
マイケル・ヴィックはNFLで13シーズン活躍したクォーターバック。
現役トータル130億円以上稼ぐも最終負債額20億円で2008年に自己破産。闘犬賭博に関与し禁固2年の実刑を受けます。
現役時に稼いだ120億円ををなくして自己破産。
最終負債額は10~50億円くらいだったといいます。自己破産を申請していた時が丁度逮捕されて服役した時期と重なり、先送りされ結局彼は負債の殆どを返すことができました。
5位 カート・シリング MLB元プロ野球選手
オリオールズ、アストロズ、フィリーズ、ダイヤモンドバックス、レッドソックスと5球団を渡り歩き現役トータル115億円稼いだ投手。
50ミリオンドルを自分で作ったゲーム会社に投資し、倒産。自身も自己破産しました。
ゲームオタクに火がついて自分の会社まで作ってしまって全てを失いました。
日本でもスポーツ選手が引退後にスキルが必要ないと勘違いして飲食店経営に手を出して失敗しています。飲食店経営は素人から見れば簡単に稼げるように思えるのかもしれませんがとんでもありません。
ライバルが多すぎる中で価格と味でリピート客を作り長期に渡って黒字化させることは至難の業といえましょう。それでも飲食よりももっと敷居の高いゲーム業界に参入して倒産することは火を見るより明らかだったのではないでしょうか。
2004年、レッドソックス時代のカート・シリング(Curt Schilling)アメリカンリーグチャンピオンシップシリーズの勇姿
6位 ジョージ・ベスト 元プロサッカー選手
1位から5位までは全てアメリカ人でしたが、ジョージ・ベストはイギリス人です。
1963年から1984年の21年間にも渡りイギリス国内だけでなく、アメリカ、香港、オーストラリアなど18チームで活躍したサッカープレヤーです。
生涯年収100億円
引退後はアルコール中毒となり2005年59歳で亡くなりました。
彼の息子でファッションモデルをしているカルム・ベストも32歳の時に(2013年)自己破産を宣言しています(三度認められなかった模様)
息子さんはモデルとしてそしてテレビタレントとしてまた男性用香水ビジネスを展開するなど精力的に活躍していましたが、パーティー好きが災いとなり税金が払えなくなり自己破産宣言となりました。
有名人親子二代にわたっての自己破産は珍しいケースではないでしょうか。
↑ジョージ・ベスト(George Best)の華麗なるボールさばき動画
7位 ディエゴ・マラドーナ 元プロサッカー選手
どこのおっさんやねん!というツッコミも聞こえてきますが、アルゼンチンの英雄ディエゴ・マラドーナです。
監督も含めて65億円以上を稼ぎましたし2019年11月までアルゼンチンのサッカーチーム・ヒムナシア・ラ・プラタで監督をしていました。現在59歳です。
53歳の時に滞納した税金を払えず自己破産に追い込まれました。
マラドーナは1984年から1991年の7年間イタリアのナポリでプレーしていましたが、その時の未納税金が相当あり、イタリア政府から再三支払うように請求されていました。
2018年には20歳以上年の離れた恋人に家から放り出されて別れるなどゴシップ記事に事欠かない人物ですが、彼の「神の手」と「5人抜き」が見られた1986ワールドカップメキシコ大会はマラドーナの最高のステージでした。
1986年メキシコワールドカップ・アルゼンチンVSイングランド戦で見せたマラドーナの5人抜きゴール
2020年11月26日、ディエゴ・マラドーナ氏はアルゼンチン・ブエノスアイレスの自宅で心臓発作のため60歳という若さでこの世を去りました。
硬膜下血腫の手術を受けたばかりだといいます。サッカー界の永遠のレジェンドのご冥福を心よりお祈り致します。
8位 アランチャ・サンチェス 元プロテニスプレーヤー
スペイン出身で1971年生まれのアランチャ・サンチェスさんは若干17歳でフレンチオープンを制しランキング1位まで上りつめた名選手です。
生涯年収は60億円以上。しかし2017年に自己破産しました。両親が彼女の稼いだお金のほとんどを散財しなくしてしまいました。
脱税で6億円ほど追加徴税されたのですが、全く支払う能力がなく自己破産。結婚も2回して2回とも離婚しています。
日本でもプロスポーツ選手が稼いだ額全部使ってしまい所得税の支払いができないという話を聞きますね。
9位 ケニー・アンダーソン NBA 元プロバスケットボール選手
1991年ニュージャージーメッツから2005年ロサンゼルスクリッパーズまでの14年間で60ミリオンドル以上をかせ
トータル60億円以上稼ぐもビジネス投資に失敗して2005年に自己破産。
どれだけ稼いでも人間にはもっと稼ぎたいという欲望が消えないようです。
老子の言葉「足るを知る者は富む」を貧乏人の私ワープア太郎も肝に命じておかねばなりません。
「資産管理のアドバイスもしてくれる優秀な弁護士を雇っていたんだけど彼の話を一度も真剣に聞かなかったのが悪かったな。」と言っています。
プロアスリートの大金持ちは言いよってくる様々なアドバイザーにぼったくられる傾向があると彼は述べます。ケニー・アンダーソンは他のアスリートたちより自分はアドバイザーに毟り取られるようなことはしなかった、でも友達、彼女、親戚なんかには随分と毟り取られたし、なかなかNOとは言えなかったと言っています。
ケニー・アンダーソンはギャンブルも麻薬もやらないのにすっからかんになってしまいました。
宝くじで高額当選しても周囲に黙って仕事もやめず質素に暮らしていればばれませんが、スター選手たちは稼いでいることが世界中に知られてしまうので接する人全てに気をつけないといけないのだということが彼の発言からわかりました。
2度離婚し7人の子供がいることも財産の食いつぶしの要因となりました。
ケニー・アンダーソン(Kenny Anderson)のバスケキャリアハイライト動画
ケニー・アンダーソンの現役のNBAプレーヤー贈る3つのアドバイス
1)あなたの資産管理を任せる人は慎重に選びなさい。そしていくら税金を払わなければいけないかはいつも頭に入れておきなさい。
2)投資は慎重にやりなさい。
3)物を購入するときはいつも「ただ欲しいだけか」それとも「必要である」のか自分自身に問いなさい。
大変基本的なことですが、これらのアドバイスは収入の多寡に関係なくどんな人にも大切なことなのだと再認識させられますね。
10位 シェリル・スウープス WNBA 元女史プロバスケットボール選手
現役時に50億円以上稼ぐも2004年に自己破産しました。
女性版マイケル・ジョーダンと呼ばれ、女性アスリートとして初めてナイキ社のシューズにAir Swoopesという名前がつけられました。
WNBA(ウーマンNBA)は男性のNBAと比較すると給料も低く、シェリル・スウープスのようなスター選手でもワンシーズン900万円ほどでしたがナイキや他のブランドの広告収入がかなり大きかったようです。
貧乏な家庭で育ったため大金をどう管理すればよいか分からなかったと彼女は認めています。
自己破産時には負債が7000万円と未払いの税金が2700万円ありました。
11位 ラトレル・スプリーウェル NBA 元プロバスケットボール選手
現役収入50億円~100億円。
1997年の練習マッチで、所属していたゴールデンステイト・ウォリアーズのヘッドコーチにパスの仕方を注意された所、激高して口汚くコーチを罵りました。
コーチが近づいて来ると「ころしてやる」などと罵声をあびせコーチの首をしめひっぱりました。チームメイトが彼を制止するまで10秒ほど首を占め続けました。
20分後シャワーを浴び着替えてきたラトレル・スプリーウェルは再びヘッドコーチに殴りかかりました。
24億円の契約は無効となり、ウォーリアーズを首になりかけますが調停でなんとか契約続行で復帰できましたが、68試合出場となります。
この事件がきっかけで彼の人生が大きく音を立てて崩れ落ちていきます。
私生活でも交通トラブルで暴力沙汰を起こしたり、チームとの揉め事や契約金に合意しなかったりと新しいチームに入ってもトラブルは続きやがてどの球団も彼を必要としなくなりました。
下り坂を転がり落ちた結果、豪華なヨット、2つの家、そして家族も失うこととなりました。
2015年時の総資産は500万円で持ち家でなくアパートに住んでいました。自己破産したと書いているサイトと書いていないサイトがアメリカで混在していますが、50億円から比べると500万円はかなり小さく自己破産に等しいです。
12位 ヴィンス・ヤング NFL 元アメリカンフットボール選手
わずか7シーズンで26億円を稼ぎ出したが2014年に自己破産したヴィンス・ヤング。
3年間という短い時間でそのほとんど全てを使い果たしてしまいました。
移動の時一人になりたいという理由で飛行機の全チケットを買い占めたこともありました。なかなかの発想の持ち主です。
お金がいっぱいあればファーストクラスに乗れる!などと考えてしまう私なんかとはレベルが違います。
ヴィンス・ヤングはザ・チーズケーキファクトリーというカリフォルニア発祥のレストランチェーンが大好きで、週に50万円ほどそこで食べていたそうです。The Cheesecake Factory H
13位 ボリス・ベッカー 元プロテニスプレーヤー
1967年ドイツ生まれのプロテニスプレーヤー。17歳7ヶ月という史上最年初でウィンブルドンを制覇。生涯年収25億円。
2017年に自己破産。その際に資産に関する情報開示義務を怠ったとして現在告発されています。
ベルギーのJPモルガン銀行やガーンジー島のジュリアスベア銀行の銀行口座情報を開示していなかったこと、イギリスに不動産を持っていたことを隠していた等合計19件の罪に問われています。
有罪となった場合は7年ほどの懲役の可能性があるとのことです。2008年からはプロのポーカープレーヤーとしても活動していましたが、彼の人生そのものがギャンブルであるようです。
14位 マリオン・ジョーンズ 元陸上選手
広告収入も含め15億円以上を稼ぎましたが、ドーピング発覚でシドニーオリンピックで得た金メダル3枚と銅メダル2枚を返上しました。
2008年には偽証罪で6ヶ月投獄されました。
ナイキ、ゲーターレードなどのスポンサーシップもなくなり未払いのトレーニング代、ドーピングでの出場などのペナルティーなどで2.5ミリオンの豪邸も母親の家も売ることになり自己破産しました。
44歳になった彼女は今、テキサス州オースチンでマリオン・ジョーンズエリートパフォーマンスという女子アスリート育成事業を行っています。
彼女の失敗を教訓にする講演会も全米で行っているようです。
マリオン・ジョーンズ(Marion Jones)1997アメリカチャンピオンシップ動画
なぜスポーツ選手は簡単に破産してしまうのか
1将来を考えずに使いまくる
スポーツ選手にも他のアメリカ人と同様に退職金を積み立てる制度があります。
セカンドキャリアセービングプランというものをスポーツ選手は利用できます。しかしこれを活用しているプロスポーツ選手は少ないようです。
今現役で稼ぎまくっている人は、この状況が永遠に続くと錯覚してしまい元々貧しい家庭出身でお金の使い方を学んでこなかった人は後先考えず散財してしまう傾向にあります。
2ビジネスや投資の失敗
もっとお金を増やさないか?との甘い誘いが大金を持っている人のもとに多く押し寄せます。
学問を全くせずにスポーツに人生をかけてきた人間にビジネスセンスや投資センスがあろうはずがありません。
3財産管理能力の欠如
1とも被ってしまうのですが、税金の知識がないまま所得税を払うことを知らずに目一杯使ってしまうこともあります。
また自分で資産管理できないので他人にお金を払って管理してもらい、裏切られてネコババされ逃げられるというケースもあります。
4ドラッグに溺れる
マイク・タイソンもコカインで逮捕されたことがあります。
豪華な生活と麻薬のコンビネーションで大金もあっという間になくなるようです。
貧乏の苦しみから麻薬に溺れる人も特にアメリカでは多いと思いますが、金持ちであっても麻薬に溺れると貧乏一直線になってしまいます。