カナダ人の50%は自転車操業で月々の支払がギリギリである状態
あと200ドル足りないと資産を売らないと返済が滞る状態
2019年3月のカナダはトロントのシティーニュースの動画です。
手取り年収が400万の世帯(5万カナダドル)にはその倍以上の借金があることがカナダ統計局の調べで分かりました。
Equifax(アメリカの消費者信用情報会社)も2018年の年末に借金を支払えなくなった人の数は増えており、その支払に2019年は追われる年になるだろうと伝えています。
5人に1人のカナダ人は借金を返済するために財産の一部もしくは全部を売らないといけない状態に陥っています。
この人数は非営利団体で債務整理と信用の相談をしているクレジットカナダによる1500人の調査によるものです。
クレジットカナダの顧客の負債情況は2017年に15000カナダドルだったものが2018年には18000カナダドルへと膨れ上がっています。
トロント大都市圏の住宅や生活費が上がっている
クレジットカナダの調査によると
GTA(グレータートロントエリア=トロント大都市圏)の住民の66%が現状より借金が増えると予想されています。
特に住居費の値上がりもありますが、カナダの不安定な雇用問題がさらに情況を悪化させています。
収入が不安定だと資産管理や家計の予算を立てるのも困難になります。
そのような人の多くが借金の支払をするために資産や動産などを売らなければならないだろうと考えています。
そして驚くべきことに、カナダ人の約半数が月々の支払い請求を終えると手元に200ドルしか残らない窮地に陥っているということです。
この動画では言われていませんが、44%のカナダ人がもし給料が1週間遅く支払われることになれば借金の支払日に間に合わないだろうと考えています。
そのような状態ですと、信用力(クレジットスコア)も低いでしょうから他から借りるよりも資産を手放す方が現実的になってきます。
カナダ銀行の総裁も個人負債の増加に懸念
画像のカナダの中央銀行であるカナダ銀行のステファン・ポロズ総裁もカナダの景気が個人の負債を増やしていることに懸念の意を示しています。
マクロ経済的問題、そしてミクロ経済的問題の両方がありますが、このような経済状況のトレンドが続く限り、カナダの消費者は金銭的目標を達成できなかったり、月々の支払を円滑に済ますことができなくなります。
そのようなことが頻発してくると2019年10月にカナダで総選挙がありますが、政治的問題にもなりえます。
借金問題や債務整理を非営利団体に相談することが大切
金銭問題を抱えているならば私どもクレジットカナダのような非営利組織に相談して助けが得られるということをカナダの人々は知っているべきです。
しっかりとした資格のあるファイナンシャルプランナーに相談するのもよいでしょう。
とにかく月々に入ってくるお金と出て行くお金の額をしっかり知っておくことが一番重要です。
・・・・・動画訳ここまで・・・
深刻なカナダ人の破綻寸前の家計
あたりまえすぎますね。
スタンダード&プアーズの国債格付けでカナダはトリプルAです。
それでもこの体たらくです。
カナダ人の国民一人当たりの住宅ローン以外の借金は180万円となっています。
IMF(国際通貨基金)は2019年4月に世界経済の見通しを下方修正しました。本年度の経済成長率は3.3%とし、その数値は金融危機以降最も低い数値となっています。