ホームレスからハーバード大を卒業した少女の実話映画にみるアメリカの格差社会

映画ホームレストゥーハーバード大学

Homeless to Harvardという映画をユーチューブで見ました。字幕なしの英語版です。
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諦めないことは確かに素晴らしいことです。絶望の淵にいてもなんとか希望を追い求めて幸せになることは可能。

確かにYES,WE CAN なわけでしてこういうアメリカンドリーム的なものは特にアメリカではもてはやされるというか映像屋によって美談にされ金儲けの道具にされるというか・・・

捻くれていてすみませんね。

底辺から這い上がるには努力プラス特別な才能がいる

このお話は実話がベースとなっています。

主人公のリズ・マーレーさんは両親と姉と共にニューヨークブロンクスの貧民街で生活保護を
受けながら暮らしていました。

母親は重度の薬物中毒で生活保護のお金が入ると姉妹は隠すのでが正気を失っている母に取り上げられそれは薬物へと消えていきます。

牛乳を買えないのでシリアルを水で食べています。

風呂場がごみためと化しているためシャワーを浴びられません。学校に行くと臭いといじめられるので行かなくなります。(このようなことは日本でも起きています)

子供が居ていい環境ではありません。阿鼻叫喚です。福祉の人が時々やってきて、両親がダメなら君たち姉妹が部屋を片付けろ。学校にも行っていないのだから改善しないと施設にぶち込むぞといいます。

中学生くらいの女の子が二人も家にいるのだから掃除洗濯ぐらいやれよと思うかもしれません。

しかし女の子である前に子供なのです。しかも親に全く世話されずにネグレクト状態で生きてきた。

女性も男性もありません。

そのように教育されてこなかった人間に今すぐ掃除や家事をやれというのは酷すぎます。

救いは近所のおばさんがゴミ箱から拾ってくる本でした。彼女は抜けている一部の巻を除いて百科事典を読破していました。ですから学校に行っていなくとも学業は大変優秀でした。

そして父親も仕事をせず家にいて、家族に全く関心がないのですがディスイズジオパディーというクイズ番組が好きなのです。

これは実在したアメリカのクイズ番組ショーです。

この父親はこのクイズ番組を全問余裕で正解しています。

知識の塊なのです。見聞きしたものを忘れない記憶力をもっているように思います。

そして彼女はその遺伝子を受け継いでいた。

このことにはそれほどフォーカスされていませんがこのお話の核心なのです。

彼女は自分の才能を武器にバイトもしながら2年で高校を卒業しニューヨークタイムズ社協賛のハーバード大学奨学金制度(返済義務なし)を数千人の応募者のなかから勝ち取ります。

ハーバード大学の1年間の学費が高くて驚く

さてハーバード大学のホームページで学費をみてみましょう。

純粋な学費がおおよそ年間400万。寮で部屋と食事を希望する場合プラス160万。その他もろもろでだいたい600万円くらいです。

4年だと2400万。東海岸のアイビーリーグと呼ばれる名門校の学費は軒並みこのような感じです。学費の高騰で庶民が通える大学ではなくなってしまっています。

ですから彼女はホームレスから17歳くらいで2400万獲得したのと同等です。

そしてこれは奇跡でも何でもなく彼女の実力が成せた技だと思うのです。

もちろんそれを成し遂げるために努力は付随したに違いありません。しかし大部分の人間と違い、努力が確実に実るタイプであったと思います。

結果がすぐでるのであれば努力もやりがいがあります。

ですからこのようなお話に感動して私も明日から頑張ろうなどと考えるのはちょっと違うと思うのです。

ビリギャルを読んで明日から私も頑張ろう!と思う女子高生と同じです。あの子だからできたことであの子じゃない子が読んでもあまり意味がないのです。

社会の現実を見つめてどういう世界になったらよいかを考える

リズさんがホームレスからハーバードに行ったという事実に感動するのではなく、殆どのホームレスが報われず薬物やアルコール依存に苦しみ人間らしくない死を迎えるということに着目すべきです。

そして日本でも同じ状況の方や子供がいるという事実。

それを我々一人ひとりがきちんと問題として捉え、何ができるかを考えるべきだと思います。

頑張った人から勇気をもらうこと、誰でも人には可能性があることは私も勿論認めるのですが、立身出世して金持ちになることだけが尊いとは思いません。

このような映画は啓発本を読むのと同じように一瞬だけやる気がでる効果があります。

そしてリズさんはその後起業もされているようですし、映画化により権利収入も得たでしょう。ハイパーやり手ビジネスパーソンなのです。

凡人がまねできる対象ではありません。

最後に私は決してリズさんをディスっているわけではございませんので勘違いされませんようお願い致します。

貧しいところからでも成功できる!ということよりも世界の貧しさをなくしていきたいです。