アメリカ大手金融機関ウェルズ・ファーゴ銀行の深い闇。不正営業の手口
アメリカでの支店数ナンバーワンの金融機関
本社はアメリカ合衆国サンフランシスコ。
ウェルズ・ファーゴは銀行業、保険、投資、住宅ローン、商業融資など多岐にわたる金融サービスを展開しています。
支店の総数は8700店、ATMの数は13000機を有します。
日本国内のATM拠点数が一番多いのはみずほ銀行で約7000拠点ありますがその2倍近くになります。
資産価値で米国第四位、時価総額で第一位の銀行となっています。
時価総額は2016年時で約24兆円です。因みにソフトバンクの孫正義氏の総資産額は約2兆2000億円。孫さんの凄さが分かります。
ウェルズファーゴの初代社長はエドウィン・モルガン
エドウィン・モルガンは1137年~1170年までプリンスオブウェールズだったオワイン・グウィネズの子孫でニューヨーク、オーロラで生まれ育ちました。
同姓同名のスコットランドの詩人エドウィンモルガンではありません。
アメリカの財閥、モルガン財閥と関係あるかどうかは調べたのですが分かりませんでした。すみません。
Cayuga Lake academy(今は軍学校)で学び父の商業企業の事務員を13でやり、21の時に会社を引き継ぎました。
その後彼の友人が1852年に設立したウェルズ・ファーゴアンドカンパニーの最初のディレクターかつ社長に就任しました。
友人ヘンリー・ウェルズは1850年にアメリカンエクスプレスカンパニーも設立しています。
ウェルズファーゴは当初カリフォルニア州への郵便速達、船積み、銀行サービスの提供で躍進しました。ゴールドラッシュで西へ大量に移動していく人の需要を掴んだのです。
ウェルズファーゴの不正営業の悪徳すぎる手口は詐欺同然
ウェルズファーゴは少なくとも2011年から秘密裡に存在する顧客の名前で勝手に口座やクレジットカードを作ることをはじめました。
もちろん顧客の許可なしです。従業員が厳しいノルマを達成するために行った不正行為です。署名や同意書を偽造していたといいますからかなり悪質です。
口座なら口座管理料、クレジットカードであれば年会費を不正に顧客から徴収して3億円近く騙し取っていました。
不正口座とクレジットカードは両方をあわせて200万件以上あったといいます。物凄い数です。
口座管理料やクレジットカードの年会費を不正に徴収された顧客は裁判を起こそうとしましたが、
一番最初の不正ではない契約書に如何なる場合も訴訟を起こさないなどの文言がありそれにサインしている以上とても厄介なことになるようです。
個別に弁護士を雇って裁判していくより仕方がないようです。
搾取された額が少ないと費用倒れになってしまうので泣き寝入りするしかないようです。
2016年に発覚し米消費者金融保護局に罰則金190億円ほど支払い一応の決着をしました。
その罰金から盗んだ3億を返還するという考えはアメリカにはないのでしょうか。
個別の提訴に関してのみ個別に対応するというのはいかがなものでしょうか。大企業の弁護士に勝てる見込みも少ないでしょうに。
ウォーレン・バフェット氏はウェルズ・ファーゴの不祥事にどう対応したか
バークシャ・ハサウェイを率いるウォーレン・バフェット氏はウェルズ・ファーゴを永久保存銘柄として最上級に評価しています。
ウェルズ・ファーゴの筆頭株主はバークシャ・ハサウェイです(約10%)。
不祥事後もバフェット氏のウェルズファーゴに対する信頼は失墜しておらず株は保有し続けています。永久保存に偽りはないようです。
ウェルズ・ファーゴの次のCEOはウォール街以外から選びなさい
というのがバフェット氏からのアドバイスになります。
2016年からCEOをしていたティモシー・スローン氏が2019年3月に辞職して以来6月現在まだ次のCEOが決定されていません。
次のCEOに求められることは一連の不祥事に関して監査機関から求められているTODOリストを実行すること、通貨監督官事務所、FRBの審査プロセスの実施、企業としての信頼回復など重要な仕事です。
バフェット氏のアドバイス通りのCEOになるか注目です。