中国国有企業・民間企業の債務不履行、デフォルト倒産破産情報 レナウンも巻き込まれた

2020年5月21日

中国国有企業・民間企業の債務不履行、デフォルト倒産破産情報 ついに中国経済崩壊か

長い間中国経済が崩壊する崩壊するとマスコミや本でまことしやかに言われてきました。中国崩壊詐欺という言葉まで誕生しました。

崩壊する崩壊するといって一向に崩壊しないじゃないかと。今回のコロナウイルスで完全にその引き金が引かれてしまいました。

人類は中国抜きで新しくやり直す時が来たようです。金で釣られていたEU諸国も今回で目が覚めてくれることを切に願う次第です。

各国が中国とのパイプを切断し、中国に奪われた利権を取り戻して自国に富をもたらすようなシステムを再構築しないといけません。

国有企業の社債の債務不履行は国家の一大事

国有企業のデフォルトは対外的には蓋をしておきたいのが中国隠蔽体質というものでしょう。しかし民営企業はもちろん国有企業の債務不履行も続々と伝え漏れてしまっています。

元建ての社債であれば中央政府があの手この手でうやむやにできそうですが、ドル建て社債となるとそうはいきませんからね。

格付け会社フィッチ・レーティングスによりますと、2018年、45の中国企業がデフォルトし総額約17兆円。

チャイナリスクはコロナウイルスとは関係なくすぐそこまで迫っていたのです。

中国民生投資集団CMIGのデフォルト2019

中国民生投資集団は2014年に資本金500億元(1元15円換算で7500億円)で設立された投資会社です。

創設者は画像中央の人物Dong Wenbiao氏で中国民生銀行の元取締役会長です。氏は2015年から汚職撲滅キャンペーンに力を入れている当局からマークされているという噂が絶えません。

CMIGの英語ホームページには”Belt and Road”という文言があり、つまり中国共産党の一帯一路に沿う形での投資を進めていた民間ではありながら国策企業であることが分かります。

その投資分野はエネルギー、建設、航空、医療、と多岐にわたります。

2019年5月に会社を存続させるために従業員から資金を集めていたことが発覚。当時元建ての社債が12本、合計4500億円にもなっていました。

ドル建ても含めた全ての社債は8500億円前後で全ての借り入れ高は3兆円を超えているようです。

2019年1月に1回目の債務不履行(500億円ほど)8月に2回目の債務不履行(550億円ほど)で中国民生投資集団のホームページの最新ニュースも2019年6月3日を最後に更新がストップしています。

汚職・腐敗が経済活動とワンセットである国ですので政策や景気だけに左右されているのではないというところが大きな問題点です。

天津市所有の天津物産集団がデフォルト

天津物産集団は中国の首都北京の隣にある天津市が所有している公有企業です。

主に金属(鉄金属、非鉄金属)、エネルギー資源(石炭、コークス、石油)、鉱物(鉄鉱石、非鉄鉱石)、化学工業、自動車用電子機器などを取り扱う商社です。

217の関連企業があり、不動産業や金融業も営んでいます。

日本の伊藤忠商事は2014年に14億円を出して天津物産集団と鉄鉱石の合弁会社を設立しました。

2019年12月、天津物産集団は米ドル債の債務不履行をしました。このことは国営企業でありながら国の支援を受けられなかったことを意味しています。

10ヶ月前の同年2月にはアルミメーカーである青海省投資集団が国内外の社債の支払いに遅延が生じデフォルト寸前となりましたが、政府介入でなんとか回避できました。

しかしこのようなことが連続で起きるともう中国政府もお手上げ状態なのでしょう。

北大方正集団が債務不履行からの経営破綻

北大方正集団はその名前にもある通り北京大学によって1986年に創設された34年の歴史がある技術系コングロマリットでした。

IT、医療、金融、都市開発などの分野で合計732社を管理するまでに拡大し、2018年には方正集団の年間収益は1,333億元に達し、「中国のトップ500企業」で138位、中国の電子情報企業トップ100で5位になりました。

2019年12月に310億円分の社債の返還ができなくなり、2020年2月に中国メディアは北大方正集団の破綻を報じました。

海航集団(HNAグループ)の破綻は凄い衝撃

2017年末に海航集団に流動性リスクが生じたため、HNAグループは総力を上げリスクを下げる努力をして来ました。それでも資金繰りが芳しくない状態はかわりませんでした。

2019年にはスイスで株式の開示においての重大な違反があったとして刑事告訴されています。株式所有構造の不透明さを指摘されました。急激なビジネス拡大を金に物を言わせて行った不手際と見られます。

そして2020年2月、海南省人民政府が主導してHNAグループジョイントワーキンググループを設立し危機管理作業を共同ですることになりました。

このことによりHNAグループが海南省の管理下に入ったと見られ破綻したと報道されています。

2017年時点のブルームバーグによると海航集団の全負債額はだいたい16兆円とのことです。

海航集団は不動産や金融サービスもありますが、観光業にも力を入れており、なにより海南航空を所有しています。

今回のコロナウイルスで壊滅的なダメージを負ったようです。

かつてNHAグループはドイツ銀行の筆頭株主でもありました。

レナウンの親会社山東如意科技集団にデフォルト懸念

山東如意科技集団(Shandong Ruyi Technology Group Co., Ltd )は中国山東省済寧市に本拠地を置くアパレルメーカーです。

1972年国営企業として創業。2017年の時点で中国国内最大のアパレルメーカーとなりました。

飛ぶ鳥落とす勢いの山東如意科技集団のM&A劇?

2013年から日本のレナウンは山東如意科技集団の連結子会社となり、2016年にはフランスのSMCPグループ(Sandro, Maje, Claudi Pierlot)が買収されました。

山東如意科技集団は2017年スイスのBALLYとイギリスのアクアスキュータム(Aquascutum)を買収。同年アメリカの繊維大手インビスタ(INVISTA)も買収。

しかし2019年9月にS&P グローバル・レーティングは山東如意科技集団の長期信用格付けをBからBマイナスへと格下げ。負債満期を迎えるにあたり借り替えの進捗状況が芳しくないことが理由です。

そして2020年3月、レナウンが親会社である山東如意科技集団の香港にある子会社から53億円の支払いが受けられず赤字になったと新保社長からの発表がありました。

山東如意科技集団は社債償還を優先させているためこのような事態になったと推測されています。関連子会社は煮え湯を飲まされている状態です。非常にまずいですね。

追記:2020年5月15日にレナウンは民事再生法の適用申請に入りました。コロナウイルスの影響で百貨店からのキャッシュフローが途絶えたことも一因ですが、事実上親会社の山東如意科技集団が助けなかったということになります。

しっかりとしと技術やノウハウを持たずして金に飽かしてM&Aを推し進める中国企業のあり方が今後も問われることになるでしょう。

2020年中国企業デフォルト情報

対岸の火事だと日本のことをせせら笑っていたアメリカも今や世界一の感染者数になってしまい、ヨーロッパも壊滅的になっている2020年4月です。

コロナウイルスは収束したといくらでもごまかせます。SARSの時も患者を生きたまま焼却したという情報もあります。

今回も武漢で人を生きたまま焼却したようです。以下がその証言動画です。

外国人を締め出し、情報が漏れない状態で中共は思うがままの隠蔽やあらゆる悪事を働けます。

しかし、海外や全中国に進出している企業の経営悪化をごまかすことは不可能です。

中国のラッキンコーヒーが債務不履行に陥る

瑞幸咖啡(luckin coffee/ラッキンコーヒー)は2017年に創業、2018年1月に北京に1号店を出し、わずか2年で中国全土に4500もの店舗をオフィスビルや大学構内に設置、アメーバのように増殖しました。

日本でコンビニの数が急激に伸びたのは1987年からで当時7社で全国に7000店舗ほどあったのが二年後の1988年の終わりには約4000店増え1万1千店舗ほどになりました。

7社合計でこの数字です。いくら中国大陸が広いと言えどもこの繁殖の仕方は異常です。

2018年10月には1300店舗となり、イギリスのコーヒーチェーンであるコスタコーヒー(Costa Coffee=米コカ・コーラ社の子会社)を抜き全中国で2位のブランドとなります。

2019年1月には2500の新店舗計画を発表し、スターバックスを抜き中国で1位となりました。同5月には米ナスダックに上場しました。

2020年1月31日にTwitterで89ページの匿名レポートが公開され(企業調査会社Muddy Waters Researchとされています)ラッキンコーヒーが財務及び運営上の数値を改ざんしていると主張しました。

これに対してラッキンコーヒー側は欠陥のある手法でなされた悪意のある告発として全否定して対応しました。

しかし2020年4月2日にラッキンコーヒーは2019年第2四半期から第4四半期にかけて、22億元の売上を水増ししていたと発表しました。匿名レポートは真実であったわけです。

コロナで売上は相当落ち込んでいるでしょうから倒産間近です。

王健林率いる万達集団(ワンダグループ)の負債は4000億元(6兆円)

王健林が不動産会社から出発してホテル経営や上の画像のワンダプラザというショッピングモールや映画館、旅行業、スポーツ関連にいたるまで幅広く手掛けるコングロマリットが大連万達集団です。

王健林は2017年には個人資産が香港の長江実業グループの李嘉誠を上回りアジア一の富豪になりました。

2012年にはアメリカの映画チェーンAMCを26億ドルで買収していますが、現在の市場価値は3億ドルほどでしかなくなり大損しています。

ショッピングモールワンダプラザは中国に200店舗以上、運営する5つ星ホテルが80軒以上、ワンダシティーというリゾートやテーマパークが20ほどあります。どれもが中共武漢ウイルスの影響で大打撃を受けました。

2020年万達集団はかなりやばいと中華圏で噂になっています。

中国包囲網は完成するか?