家を買わないことが金融リテラシーを身につける第一歩。住宅ローン地獄回避

2019年9月10日

まだ持ち家(マイホーム)を購入されていない方へのページとなります。

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住宅ローンの借り換えはモゲチェック

購入を検討している方は人生の勝負なので長文ですが、最後までお読みいただいて損はありません!お時間なければ是非ブックマークを!

もうすぐ3Dプリンター住宅で家が格安になる時代がくるかもしれません!

住宅ローンでマイホームを購入することは負債を買うことと肝に銘じる

マイホームが資産だと思っている人がまだまだ多いと思います。

月々賃貸のお金を払うのであれば、いずれ自分の所有物となる持ち家に投資した方が良い。みなさんそう考えます。

今70代以上の方々は年功序列、終身雇用、土地神話という3つの強烈なサポートがあり、持ち家=資産という誤解が理解し辛い状況でした。

しかし今も昔も持ち家は資産ではなく負債です。

金持ち父さんのロバート・キヨサキさん流に言うとですが。

彼の資産と負債の定義は次のようなものです。

「あなたのポケットにお金を入れてくれるものが資産」

「あなたのポケットからお金を奪っていくものが負債」

実にシンプルです。このように考えてみますと、月々の返済義務がある住宅ローンを通してのマイホーム購入ははっきりと負債です。

70代以上の方は負債を購入してもそれなりに幸せだと感じられる人生を過ごして、または過ごした方が多数でしょうから、それほど後悔はないかもしれません。

ローンも返済済みでしょうし。下流老人という言葉も流行りましたが、貯蓄額も人数も多い政治を動かす世代です。

翻って今から住宅を購入しようという世代にはたとえ負債を購入しても後々後悔しない人生を送れる可能性はあるのでしょうか。

勿論一括で購入でき、老後の資産も十分にあるのであれば、広い部屋、広いキッチン、隣の音を気にしなくて良い、ペットも飼えるなどより人間らしい生活をできることは言うまでもありませんしマイホーム購入のメリットはたくさんあります。

そうできないのであれば、住宅購入はメガトン級の無駄な贅沢品となってしまいます。

ノマド車上生活ホームレスの記事はこちら

現在の給料をもとに月々のローン返済額を決めることの危うさ

金持ち父さん的にはキャッシュで買えたとしてもマイホームは負債です。

維持費や修繕費がかかるからです。それを住宅ローンで購入するのはさらに危険度が増します。

年功序列や終身雇用が幻となり土地神話も崩壊して長期デフレから脱出できないでいる日本において、20年30年スパンで将来の給料が見通せる人が世の中にどれほどいらっしゃるでしょうか。

シャープや東芝の正社員でも住宅ローンの返済に困る時代です。

住宅ローン地獄、住宅ローンの破綻はすぐ先の危機かもしれません。

今や日本はアメリカのIT企業だけでなく、中国や台湾、韓国のグローバル企業にも遅れを取っている分野が多いです。

一流企業にいるからといって安泰な世の中ではなくなっています。

実際に一流企業に在籍されている方ならお分かりと思いますが、外資でなくても外国人エリートに支えられないと企業存続の危機に瀕している会社もあります。日本人社員の質の劣化が止まりません。

人口減少も含め日本という国が急速に衰退しているのです。そして新型コロナウイルスでトドメが刺されます。

20年後の日本が今の日本より経済的によくなっていると考えるなら住宅ローンを組んでも後悔しないでしょう。

アジアを中心とした経済の盛り上がりで日本もさほど悪くはないという見立てもあります。

ですがもしそうなると海外にいないといけない可能性もでてきます。そうなると日本のマイホームは放置したうえに新たに住宅を海外で借りなければいけません。

実際に私の知り合いはローンで家を買いましたが、急遽シンガポールで働くこととなり、その自宅を誰に貸すこともなく放置した状態で家族ごと移り住むことになりました。

そんな風に活路を海外に求めるような時代が当たり前になる頃には人口がもっと減少していてマイホームの貸し手も買い手も見つからないといった事態が起こりうるのです。

ホームレスや不良外国人、犯罪者のお宿として無断で使われる可能性もありますね。

賃貸は高齢者になってからでは貸してくれないのか

家を買わずに賃貸・引っ越しを繰り返していると、高齢になった時に孤独死などされると厄介なので貸してくれなくなるという見方もあります。

確かに現時点では70歳を過ぎると多少入居審査に通りにくいということはあります。

ですが、大量に高齢者が死んでいく世の中になれば、孤独死の問題もロボットなどが死体処理や掃除などをすることで今より大変でなくなっている可能性もあります。外国人労働者が処理をしているかもしれません。

需要がありお金になるのであれば、高齢者にも貸してくれる可能性は充分にあります。物件自体は余っているので家賃も高騰するとは考えにくいです。

賃貸がダメでも手頃な中古物件を入手できるかもしれません。なんせ余っているのですから。

また10年~20年程度で持ち主が死ぬことを前提にした安価な住宅が登場するかもしれません。人が死んだ物件に住みたい人はいないでしょうから、長持ちせず、解体も簡単ですぐ建てられそこそこ住みよい家というものが出回るようになるかもしれません。

ですからお金が余りあるなら絶対持ち家の方がよいですが、そうでないなら70歳まで確定して足枷になるローンを組むよりフレキシブルな生活スタイルを選択できる方が安全だと思います。

生産緑地の期限が2022年にやってくる

東京オリンピック後の所謂2022年問題というやつです。

都市部から農地がなくなってしまうことを危惧して1991年に生産緑地法が改正されました。1991年は日本のバブル経済が終わった年でもあります。

生産緑地として指定されると、この年から30年間その土地で農業を続ければ相続税や固定資産税が安くなります。

固定資産税の税率はこちら

生産緑地の固定資産税は宅地のそれと比べると何百分の1になることもあります。ですからその農地から収益がでている場合は生産緑地として認められるとメリットがありました。

生産緑地の指定解除がくるのが2022年です。自治体が時価で土地を買い取ってくれるというものです。

しかし自治体にお金はありませんから全ての生産緑地を農地として買い上げることは不可能です。

そこで所有者は宅地に転用して自治体以外の業者に売るであろうことが予測されています。

地主さんが土地を売らない場合は賃貸住宅にします。それだと生産緑地解除後に農地として土地を所有するより固定資産税が何十分の1にもなるからです。

そうなると周辺賃貸の賃料で熾烈な競争が発生し家賃が下がることになりひいてはその周辺の地価や不動産価値も下落します。

そうなってリストラされたりして家を売る羽目ににあっても安く叩かれローンがほとんどなくならなかったら悲惨を極めますね。

将来働き方が変わっているかもしれない

都心のオフィスに通勤して働くという働き方が崩れる可能性があります。

自宅からの勤務でなんら問題がなくなる場合、もっと物価や土地の安い場所なら割と豊かに暮らせるかもしれません。リモートワークやテレワークを取り入れる企業も増えてきました。

先程も述べた海外移住という可能性も出てきます。その時マイホームはあなたの行動に制限をもたらします。

私自身あまりよいことだとは考えていませんが、世界は益々ボーダレスになってきており、日本人も海外に出て行かざるを得ない日も訪れるのではないかと思います。

タイやベトナム、フィリピンなどの東南アジアの物価も上昇してきて地域間の物価の違いも減少してきましたので、生活費が安いといううまみも少なくはなってきていますが、現地の仕事でなくても、東京の仕事がリモートワークで海外にいてもできるのであれば、アフリカに住んでいても仕事はできるわけです。

物価の安い国を転々とする生活もあるのかもしれません。

もしそうなるとマイホームはあなたの手かせ足かせとなってしまいます。

欠陥住宅をつかまされると人生が台無しになってしまう危険性

お知り合いの有名建築家に依頼したところとんでもない欠陥コンクリート住宅を建てられた施主さんの悲惨なストーリーです。

裁判もしましたが、勝ち取った金額は200万円ぽっちと損害に対して焼け石に水であります。

施主さんが自分の失敗から多くの人に注意してもらいたい事は

■建築裁判を起こしても個人は絶対に勝てない!ということと

■一生の買い物だから相当勉強して買うべきだ!

という2点であります。早稲田の付属高校を卒業された大変優秀な施主さんでも結果的に騙されてしまいました。

そこまで住宅の勉強をして購入しないと騙されてしまうのであれば購入そのものを見送るというの賢い選択の一つです。

さて、例え欠陥住宅でないにしても、、

ある程度の規模があると相手には企業弁護士がついているので個人が裁判で勝てる見込みは相当薄いといわざるを得ません。

信頼の置けるハウスメーカー選びや建築工法の違いやメリット、木材の知識、建材の知識など仕事の合間にみっちりと3年ほど継続的に学べれば少なくとも欠陥住宅を掴まされるということはないでしょう。

しかし私は住宅購入にはメリットがないと主張しているので、そのような努力で得た知識で瑕疵のない住宅を買えたとしても幸せには繋がらないです。

今の安い住宅は全く長持ちしない。高いガラクタのようだ

住宅や建築の手法や技法は日々進化しているように思いますよね。科学は日進月歩なのですから。

ですがその技術が人々の幸せに役に立っているわけでは必ずしもありません。

ファーストフード店がお客を何回転させるかに血眼になるようにハウスメーカーもいかに速くたくさん建てるかに尽力して利益をだそうとしています。

資本主義においては、いったんぶっ壊して再構築することが成長の鍵となります。

「創造的破壊」という言葉はオーストリアの経済学者ヨーゼフ・アロイス・シュンペーターのものです。

新しいものを買い、それを捨て、また新しいものを買う、その連続でのみしか資本主義は生き残ることができないのです。

そういった点で早く朽ちる住宅を作ることや家電のソニータイマーのようなものは資本主義にとって必要なことなのです。

イオンのお家芸、スクラップアンドビルドも資本主義のうまいやりかたです。

昔の家は日本の風土にあった材木(ヒノキ、ヒバ、杉など)を職人さんが柱1本1本丁寧に仕上げ家を建てていました。

柱は徐々に乾燥して水分が抜けるため反り返ってしまいます。職人さんは柱を見て、どの方向に反るかを計算してどの場所にどの角度で使用すれば反った後も逆に強度が強まるかを考えていました。

柱1本の太さも今よりずっと太いものを使っていました。ですから昔の家は今よりずっと長持ちしたのです。百年持つ家なんてざらでした。

もちろん高気密高断熱ではありませんから隙間風が寒いようなことはありました。ですが、それに対しては住む者が寒さ暑さ対策をすることで凌ぎました。

そして資本主義を度外視すれば、昔の優秀な住宅の作り方に現代の高気密高断熱の技術を取り入れればすばらしく住みよいものが本当はできるのです。価格は青天井ですが。よい職人さんは皆無くなっていませんし。

新建材やプレカット、集成材で家はプラモデルのように作られる現代

壁のクロス自体、そしてそれを貼るときの接着剤、そしてあらゆるところにプラスチックやポリエステル、塩化ビニルなどが使われています。

集成材というのは細かい木片を継ぎ合わせて柱などにしたものです。

1本の木ではなく、細切れの継ぎ足しなので真っ直ぐな柱を作ることができます。

ですが接着剤でくっつけているので人体の影響や強度が何年持つのか明確ではありません。

前述しましたが、木は切った後でも呼吸します。ですから後で曲がったりします。昔の大工さんはその性質をよく知り、あとで曲がることも予想し、どの部分にどのような向きで柱や桁などを入れたらよいか決めました。

今ではプレカット工法というものが主流です。工場で家の図面をもとに機械で材木を切ってしまいます。

それを現場に運んで組み立てるだけ。まさにプラモデルなのです。

そして高気密高断熱にして繊維系の断熱材をいれます。再度いいます。木は呼吸しています。

本来は風通しが良いほうが正解なのです。重要なことなのですが断熱材は呼吸しません。

水分を吸ったら吸いっぱなしなのです。高気密だと屋外にその水分は逃げられませんので内側の木に逃げます。
そして木が腐ります。柱が腐ります。

一番最悪な断熱材は安くて重宝され多く使われているグラスウールです。木材の家の周りをこのグラスウールで囲むことは年中濡れた雨合羽をむき出しの木材に着こんでいるのと同じ効果です。

これで10年すればバタバタになってしまう住宅の一丁あがりです。

知り合いの弱小工務店の社長から家を買ってはいけない。

私の知り合いの社長でとんでもない欠陥住宅をつかまされた方が2名いらっしゃいます。

お一方は2階の床が傾いていること、そして息子さんが壁にパンチをして穴があいているのですが、間柱の本数が標準より少ないこと、そしてトイレ周りのクロスが下のほうからかびています。

もうお一方は階段の中央を踏む軋み音が酷く、両サイドを踏み歩かないと不快なレベル。吹き抜けのお洒落な玄関なのですが、内部の広い壁面のクロスにかなり長い裂け目がついています。

両方の住宅とも明らかに木材の数量を抜いて利益を出す欠陥住宅です。

お二方の共通項は社長繋がりで知り合いの弱小工務店の社長に依頼して立てて貰った家でした。

そしてその二つの弱小工務店は倒産してもうこの世に存在していませんので欠陥の保証も何もしてもらえず二人とも泣き寝入りされています。

明治の昔、居抜き師という詐欺の手法がありました。

外の構えは立派で中は張りぼてに近い家を超手抜きで安く建て、主人を成金風に演じてビジネスの関係で海外に行かないといけなくなったから新築だが処分しなければならなくなった。時間も逼迫しているので大幅に値引きするから即決して欲しいと話を持ちかけ購入させるというものです。

この倒産した工務店の社長はこの手法に近いことを倒産前に何軒意図的にやって最後の悪あがきをしたのでしょう。

社長同士の付き合いだからと家を購入するととんでもないことになり得ます。

安い住宅は水周りの木材を水に弱い木材で作られていたりする

安い家は安い材木で建てられます。水周りは水気に強い材木を使うべきですが安いハウスメーカーはそんなこと気にもかけません。

いくら安くとも人生最大の高い買い物が家です。

それでも頭金もなく、とりあえず安く家が買いたいと何の知識も持たないでハウスメーカーに言われるままに家を買わされる人は2年も経たないうちに階段がきしみ出したり床が傾く家をつかまされるのです。

今見てきましたように、長く持ち納得できる家を購入できる可能性はハウスメーカーの儲け方の仕組み上(安く早く大量につくる)難しい時代になっています。

充分な資金があれば話は別なのですが。

住みにくく不満のあるマイホームを修繕しながら一生暮らす

なかなかの拷問ですね。もちろん修繕費は全て自費です。

家は負債ではありますが、次の世代に残せるのであれば資産にもなりえます。

ですが、よっぽど良い家でないと次の世代に残せるのは土地だけとなってしまうでしょう。

しかも経済状況によってはローンが返済できず家を売らなければならない可能性もあります。そのとき安い家では資産価値はほぼゼロでしょう。土地だけの価格になります。

更地にするにはお金もかかりますし、そして更地にしてもその土地の価格も購入時よりきっと下がっています。

家を処分してもローン返済額は少ししか減らずに新たにアパートの賃貸料も発生するという最悪の可能性も普通にあります。

住宅購入をおすすめしていない著名人の方々

大前研一氏(経営コンサルタント)
バブル崩壊で土地神話も崩れたけれど、マイホームの夢を諦めきれない現在の50,60代の人々は現在より割高の家を購入してキツイ住宅ローンでトラウマ級に苦しんだ。

政府は景気刺激策として国民に住宅購入を奨励してきたが、デフレに慣れてしまっている40代以下世代にはもうマイホーム信仰など持っていないしそれは住宅価格が上る見込みがない社会においては至極正しいことである。

上念司氏(経済評論家)
戸建ての資産価値は築20年で資産価値はゼロになってしまう。きちんとシュミレーションすると住宅ローン支払いのほうが家賃を払い続けるより支払総額は多くなる。上念氏は家なんて200%買ってはいけないという本も書いています。

石川貴康氏(経営コンサルタント)
「サラリーマンは自宅を買うな」の著者。健康リスク、会社のリスク、賃金低下リスクがあるなか長期ローンを組むのは全然おすすめできない。

一般の方で住宅を購入して後悔しているひとの例として、町内会などの付き合いが煩わしい、隣人がモンスターだった、ヤンキーがたむろしている、近所の飼い猫が庭に糞をする、など周囲の環境によるものも見られます。

このような環境問題は引っ越ししないと基本的には解決しません。き○がい隣人は賃貸ならすぐに逃げられますが、持ち家だと不毛な闘いを強いられるか泣き寝入りかになることが多いですね。

マイホーム購入決断まとめ

家を買うことはとりあえず負債であることを認識したうえで自分の勤めている業界の経済が長期的に上向きであり、長く持つ良い家を買うだけの予算がある方だけ購入しても損しないといえるのではないでしょうか。

そんな日本人が周囲にどれだけいるでしょうか?

それにもかかわらず住宅がどんどん建っている状況に恐ろしさを感じます。

しかも頭金ゼロとかで。

自分の城を持って一人前とかいう古い世間体に縛られていると身を滅ぼしてしまう時代に突入しています。

いつでもどこにでも逃げられる身軽さが必要だと思います。

家だけに限りませんが、物を購入するときにそれは本当に必要なものか、もしくは資産になりうるものなのか
ということを考慮すべきです。

前述のオーストリアの経済学者シュンペーターはこうも言っています。「資本主義はその成功ゆえに自壊する」

資本主義の崩壊の可能性も見据えて慎重に行動しないといけない時です。

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