10代からの金融教育が今後の未来の子供の人生を左右する。

10代からの金融教育が今後の未来の子供の人生を左右する。

日本では金融に関する教育がほとんどなされていません。

中学三年生の公民分野で消費生活、企業や経済についてほんの少し学ぶくらいです。

時間にすればわずか数時間の授業です。

本当はライフプラン設計の基礎や、色々な物やサービスにどれくらいお金がかかるのか、家計をどのように管理すべきか、金融商品にはどのようなものがあるのか、など教えて欲しいところですが、皆無となっています。

スマホに10万も使って審査落ちするような子になって欲しくありません。

金融教育を学校でやってくれないのなら家庭でやるしかない

子供がすべきことで一番重要なのは勉強することだとは思いますが、何をどう勉強するかということがより重視される世の中になってきています。

詰め込み型の暗記学習は意味をなさなくなってきています。

インターネットで調べればすぐ出てくる知識を大量に持っていても得られるメリットは少なくなってきています。

持っている知識を応用して新しい何かを創造する力が問われて来ています。

そんなことを子供が自発的になし得ることは不可能であり、親が後押ししてやらねばなりません。

特に学校で習わない金融知識を早い段階で授けることで不経済、非効率な生き方を正してやることが可能です。

時間の使い方を教えることが金融教育の第一歩

若い頃の時間の使い方は決定的に重要です。時間をだらだらと無駄に使う習慣のある子が大人になっていきなりきびきび効率的に生きるなんていうのは稀です。

10代からと書きましたが、時間の使い方はもっと幼年期から教え込むことは可能です。

スマホやSNS、ゲームなど子供の身の回りには(大人にも)ただただ時間だけ、時にはお金も奪う障害が多く転がっています。

バラエティー番組もユーチューバーが垂れ流している子供騙し動画もそうです。

それらをやることによって何の生産性もないばかりか、命の次に大切な貴重な時間を
どんどん奪われてしまいます。

そのようにして何も学ばず時間を垂れ流している子供達が大勢います。

底辺労働が多く溢れている時代ではそれらの人も食うに困ることはなかったかもしれません。

これからAIがますます発展していくような時代には労働がコンピュータやロボットに置き換わりますから、頭が空洞な人間には何の仕事もなくなってしまいます。

ですからほとんどの時間をテレビ、動画、SNS、スマホアニメ、漫画などに拘束されている子供は近い将来の死と直結しているように感じます。

「うちの子には関係ない」などと言えない時代になっています。手を伸ばせばすぐそこにある物ばかりなので、管理することが大変困難になっています。

進学校でも保護者会でスマホとの付き合い方などの議論が行われる時代です。

これらの害のあるものを完全にシャットアウトすることは不可能です。うまく付き合う方法をまだ手に触れる前から説得していかなくてはなりません。

時間がいかに大切か、無駄なことに時間を使うと将来どうなるかを幼いときから悪い言葉で言うと洗脳してしまわないといけません。

賢い親は子供を確実に洗脳している

自発的に選んだものは命令されてするよりも気持ちよくできるのが人間です。

極端な例を上げてみますと、「ミミズをたくさんつかまえて遊ぶ?それともアルファベットブロック並べてで遊んでみる?」という二択にすると

普通アルファベットを選びますが、親はそれを選ぶと分かっていて質問するわけです。

でも本人は自分の意思で選んだと思いますから、喜んでアルファベット遊びをするわけです。

ですから本当は意図的に選ばせているのですが、自発的に選択したと思わせて責任も取らせるのです。

勉強できない子の親は頭ごなしに子供に勉強しろといい、子供は反発して勉強しません。

賢い子の親は遠まわしに勉強しろといっているのですが、子供は勉強しろと言われたことに気付いていません。

これが賢い子育てというものです。

この一見子供に選択させる洗脳テクニックを使えば、時間の大切さを教え込むことも左程難しくないかもしれません。

リターンを得られる確証が無い限り大学には進学させない意思表示をする

多くの大学で定員割れを起こし、大学超全入時代になっています。

Fランクの大学など問題外ですが、そこそこの大学に入学できても将来が全く安泰ではありません。

奨学金を利用する人が増えまくり、結果として返済できない人もでてきています。

奨学金を借りてまで大学に行く意味はあるのか

アメリカの私大などは日本よりもずっと学費が高く、卒業しても就職できない人が大勢いて死活問題となっています。

そのような現状もしっかり教えてそれでも大学に行きたいのか問い詰めるべきです。

学業が優秀であっても。

無駄なことに極力お金と時間を使わないように教える

あることを実行する時に、「欲求を満たせて楽しい!」以外のメリットがあるかどうか、またはデメリットが何かなどをきちんと話せる子供に育てると後々楽に生きられるのではないでしょうか。

貧乏な家庭の親子を観察しているとどうでもよいとてつもなく無駄な事にお金を使っている様子が見て取れます。

貧乏家庭の浪費的お金の使い方具体例

■格安SIMなどを使わず家族のスマホの通信費がバカ高い。

■ユーフォーキャッチャーなどのゲームが大好き。

ギャンブルする者が家族にいる。

■本は買わないがゲームや漫画、ゲームアプリの課金をする。

■チープな外食が多い。明日の朝食をコンビニで調達する。

■服に必要以上にお金をかける(安い品をたくさんもっている)

■頑張っていないのにちょっとやっただけで自分にご褒美。

貧乏な家庭で育つと自分で働いてお金を稼ぐと小さい頃我慢した大人になってからは不要なものにお金を使う傾向があるようです。

そしてその人が家庭を持つと一家全員浪費癖が身につき貯金できないことになります。

本当に欲しいものが自分の将来にどう役に立つかをきちんとプレゼンできそれに親が納得できたら購入してやる。

このようなやりかたも立派な金融教育です。

共働きで忙しいなか、そのようなことを教える時間などなかなか取れないかとは思います。

ですが、子供の生き死にの問題であることを理解できれば、動かざるを得ませんね。

生きてるだけで丸儲けなんて軽々しく言えない世の中になってしまったことは不幸かもしれません。

ですが、頭をちゃんと使う習慣を身につければ幸せになれることはいつの時代でも同じではないでしょうか。

アメリカの金融教育は必ずしも成果をあげているものではない

アメリカでは金融教育が進んでいるというような話を耳にしますが、実際のところはどうなのでしょうか。

2019年にEVERFI(アメリカの教育プラットフォーム会社)が全米30000人の大学生に調査した所、65%が高校在学時に何の金融教育プログラムも受けずに卒業したことが判明しました。

近年アメリカでは金融の基礎を学ぶための取り組みを強化してきたのですが、選択制授業であるため全員が受けているわけではなく生徒の興味次第ということがこの調査でわかりました。

おまけでやっている感が否めませんし、お金もかかると思うので教育の中でお金について学ぶことが最優先ではないことは世界共通ではないでしょうか。

親が無駄遣いせず貯金や投資にお金を回せる家庭では、その子供も自然とそのように育つでしょうし、親がお金を浪費し好きなように使う家庭では、その子供も普通に有り金を使い切る習慣がつく可能性が高いです。

つまり金融教育を学校に任せるのではなく、家庭がその責任を持つべきと言うか持ってしまっているのです。

ですから子供より親がまず金融リテラシーを身につけるか、子供と一緒に学んで行く姿勢が必要です。

子供も親も一緒に学べる金融教育に役立つ本

【お金と投資の本当の話】

金融教育を子供に授けるにはまず親が賢くならねばなりません。

現役の外資系金融企業に勤める筆者がわが子への教育として書き下ろした本です。

まず旦那様、奥様、そして子供に読み聞かせる手法でどんどん本のネタを元に親子で対話できるといいですね。

【お金の天才の育て方】

物心ついての金銭管理はお小遣いから始まるものですが、その賢いやりかた。

小遣い以前の未就学児、小学校、中学校、高校大学、社会人とステージを細かく分けて、その場その場での金融リテラシーの高め方が書かれています。

アメリカでベストセラーになっただけの理由と読み応えがあります。

まだの方は是非。

【13歳からの金融入門】

アメリカ人の筆者がアメリカ人の子供のために書いたので日本と違うところもあり、日本の子供には合わないという方もいます。

しかしアメリカと日本の違いについては親御さんが自身で調べ、そのことについて子供に教えてやれば親も子も勉強になるのではないでしょうか。

日米の制度や仕組みの違いなどについて疑問を持ちながら読むと大人にも大変興味深い内容で気付きもあります。

疑問を持ち親子と共々自分で調べることもすればなお良いです。

【10歳から知っておきたいお金の心得】

10歳では早すぎて難しいという意見もありますが、小学校の間に読んでおきたい本。

物価、銀行、税金、社会保障、投資、お金の使い方等幅広く書かれているので、子供の時に読んでおきたかった!という大人の意見が見られます。

全部読まなくても興味のあるところだけ読んでもらうのも手です。

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結果金融リテラシーのある賢い子に育てたければ親自身が勉強して先にその知識を身につけ子供をうまく誘導してやるしか方法はありません。

子供にも金融リテラシーは必要だが、金に汚い大人になってほしくはない

私が中学生のころ、社長の息子であった同級生がいました。A君としましょう。

彼の潤沢な小遣いをさらに増やすために彼は帳面を持ち歩き、友人たちに利子をつけてお金を貸していました。たいした中学生だと思います。A君がその後どんな人生を送り、どれだけ金持ちになったのかは私は知りません。

しかし、彼のあだ名はサラ金A君でした。

私自身彼の友達ではなかったので彼にお金を借りることもしませんでしたが、返さない子もいてトラブルになっていたと聞いています。

A君は社長の息子として金儲けのテクニックを父親から聞いていたのかもしれません。けれども友達に金を貸して利子までとるようなことを中学生にしてほしくはありません。

そしてこのページのこんな最後のところまで読んでくださっているような方は貧乏な方や貧乏な家庭に育った方ではないと思います。

貧困にあえいでいる方々には劣悪な環境があったりして、本人の自助努力ではどうにもならない場合も多々あります。

そのような方々を見下すようなことを親は絶対に子供に教えてはなりません。

お金は大切ですが、人を見下し蹴落し騙さないとお金が稼げないのであれば、そこまでして必要なものではないと私は思うのです。