3隻しかない米海軍ズムウォルト級ミサイル駆逐艦の価格は45億ドル
45億ドルは約6500億円。なぜこんなに馬鹿高いのか
アメリカ海軍のファクトシートによると、ズムウォルトは全長610フィート(185メートル)、排水量1万6000トンで、「世界最大かつ最も技術的に進んだ水上戦闘艦」であるとされています。
一方、米海軍の基幹艦であるアーレイ・バーク級駆逐艦は全長30メートル、排水量1万トン以下と短い。価格は3億ドル前後。
2012年の記事だが横須賀第7艦隊の合計金額が一兆円というのがありました。為替の違いはあるもののズムウォルト一隻で横須賀艦隊の半分の値段をしめるというのは驚きです。
アーレイ・バーク級に比べ4割近く大きいですが、レーダー断面積が小さいため、他の駆逐艦に比べ非常にステルス性が高いそうです。
また、音響信号の低減、赤外線信号の低減など、敵のレーダーからズムウォルトを発見しにくくするための機能も備えています。
ズムウォルトのその他の重要な技術として、レイセオン社のミサイルおよび防衛技術や機器、トータルシップコンピューティング環境ネットワーク、電子モジュールエンクロージャー、統合海中戦システムなどがあります。主なセンサーはAN/SPY-3多機能レーダーで、その性能は証明されているトップクラスのシステムです。
RIM-162 Evolved Sea Sparrowミサイルやその他の最新兵器を発射できる80個のセルを備えたMK57垂直発射システムなどの兵器を搭載。2基のアドバンスト・ガン・システム砲塔。さらに、SH-60 LAMPS、MH-60R、MQ-8 Fire Scout VT-UAVを3機搭載することが可能です。
ズムウォルトの砲塔は、陸上部隊を支援するために155mmロングレンジアタック弾(長距離・高精度の海軍砲弾)を発射するためのもので、甲板側に2基搭載されています。しかし、この弾薬は1発あたり約100万ドルという法外な値段がついていたため、この砲の有用性は薄れてます。
高価な兵器値段ランキングでも書きましたが、1位はアメリカ海軍のジェラルド・R・フォード航空母艦でありますが、ズムウォルトはそれの約半分の値段ということでどれだけ高価なのかが分かります。
2022年9月ズムウォルト横須賀港へ
第7艦隊は、「ズムウォルトは、自由で開かれたインド太平洋地域を支援するために、9月19日にグアムを出発した。」と発表し続いて横須賀へ9月26日に入港しました。
産経新聞の本社ヘリから撮った米軍横須賀基地の上空写真がこちらか見られます。
米海軍横須賀基地に寄港したミサイル駆逐艦「ズムウォルト」=28日午後、神奈川県横須賀市(本社ヘリから、納冨康撮影)
兵器に税金を使えば使うほど軍需産業が潤い庶民は苦しみ、格差は益々広がりますね。