アフリカ最貧国ブルンジの凄まじい貧困に救いはあるのか

ブルンジは東アフリカに位置し、タンザニア、ルワンダ、コンゴ民主共和国と国境を接しています。

植民地時代はベルギーの統治下にあり、1962年に独立しました。独立後も政治的不安定さや紛争が続き、経済や社会の発展が阻害されています。この国の経済は主に農業に依存しており、一部の都市を除いて基本的なインフラが不足しています。

ブルンジの貧困状態がよく分かる動画

30キロの道のりを自転車を使って農作物を配達しています。しかも裸足です。そしてこの往復で1ドル稼げません。

自転車を所有しない者は徒歩で配達しますから自転車を持っているだけマシな状態でもあるのです。

スキマ時間に自転車でウーバーイーツのバイトをしている先進国と比べると悲しみが倍増します。

アフリカで最も人口密度が高い国ブルンジ

ブルンジの面積は約27000平方キロメートルで国としては小さいです。これは栃木県、群馬県、長崎県、徳島県、島根県の合計面積とほぼ同じです。

わかりにくいですね。北海道の3分の1程度の面積です。そんな小さい国に1180万人も住んでいます。

人口密度の高さはブルンジの貧困とも直結しています。

ブルンジでは出生率が高く、人口が急速に増加しています。教育や家族計画に関する情報が十分に普及しておらず、避妊方法の使用率も低いため、出生率が高いままです。

またブルンジの国土の大部分は丘陵地であり、平地が限られています。そのため、農業や居住地として利用できる土地が少なく、人々が狭い範囲に集中して生活しています。

農地が十分にないと適切な農業技術の取り入れもむずかしく、故に生産性が悪くなり食糧不足が常態化しています。

政治的不安定さや紛争により、多くのブルンジ人が難民や内部避難民となっています。これにより、特定の地域に人口が集中し、人口密度が高くなっています。

ブルンジの民族紛争が貧困の原因の一つ

ブルンジは主にフツ族(85%)とツチ族(14%)の2つの民族からなります。ルワンダも同じですが、植民地時代ベルギーがツチ族を優遇し、フツ族を差別する政策を取っていました。独立後も、この民族間の緊張が続き、政治や社会に影響を与えています。

全部ベルギーが悪いということですね。アフリカの貧困問題は全てヨーロッパ旧宗主国のせいです。この責任をヨーロッパの国々はどう考えているのでしょうか。腹立たしいです。

ブルンジの難民問題

政治的暴力や人権侵害、土地紛争により、多くのブルンジ人が自宅を離れざるを得なくなり、内部避難民となっています。内部避難民は国内の他地域へ移住しますが、移住先での生活は貧困と困難に満ちています。

ブルンジは政治的不安定さや民族対立が続くため、難民問題が深刻です。特に、1993年の暗殺事件以降、フツ族とツチ族の間で暴力が激化し、多くのブルンジ難民が発生しました。

2015年の政治危機で、大統領の3選問題が発生した際も、再び多くの難民が発生しました。

ブルンジ難民は、主に近隣諸国のタンザニア、ルワンダ、コンゴ民主共和国、ウガンダに逃れています。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、2021年9月時点で約34万人のブルンジ難民が近隣諸国に避難していました。

コンゴからブルンジへの難民もいる

コンゴ民主共和国(旧ザイール)は、長年にわたる内戦や紛争により、多くの難民や国内避難民が発生している国です。

コンゴ難民は、主に近隣諸国に逃れていますが、同時にコンゴ民主共和国自体も周辺国からの難民を受け入れている状況です。

つまりブルンジからコンゴへの難民がいる一方でコンゴからブルンジへの難民も存在しているというカオスな状態になっています。

どちらの国の難民キャンプも食糧不足、栄養失調、医療アクセスの不足、教育へのアクセス不足、安全保障の問題など、さまざまな困難に直面しています。

逃げても逃げても地獄が待っています。

旧宗主国のアフリカへの対応

旧宗主国は、アフリカの経済発展やインフラ整備、教育、保健などの分野で、金銭的援助や技術支援を行っていることになっています。

また非政府組織(NGO)や国際機関(国連、世界銀行など)と連携し、アフリカの貧困問題に対処していることになっています。確かにしているでしょう。

しかし政治的利害がこれらの援助を妨げている原因になっていることは否めません。

援助に条件をつけたり、天然資源を安値で輸入したり、不透明な取引をすることで援助する国の国民に利益が回らなかったりと援助と見せかけて儲けている輩を根絶しない限りアフリカの貧困解決は難しい気がします。