デフレで金融資産がお金持ち富裕層には有利に働く

2018年1月26日

ブラジルはサンパウロの壮絶な光景です。

各階プールつきで敷地内に2面テニスコートがある高級マンションと安アパート郡が隣接しています。

本日はデフレと貧乏人お金持ちについてです。

デフレではお金持ちの資産価値が増える

デフレで物価が下がるから吉野家の牛丼があんな低価格でたべられます。

だからデフレはそんなに悪くない。こんな風に思う人もいるかもしれませんが、デフレは経済を確実に弱くしています。

物価が下がる以上に賃金が下がってしまえば庶民のくらしはますます厳しいものとなってしまいます。

デフレを解消し物価を上げるのは実はとても簡単です。

それは日銀が資金供給量を増やすことです。

何の対策も取らず一部からは国賊とまで言われていた白川氏から代わった日銀の黒田総裁は2013年3月の就任時、物価上昇率を2年で2%と達成すると意気込んでいました。

日本銀行の歴代総裁リスト

あれから5年もたって消費者物価指数(CPI)の前年比2%上昇を一度も達成できていません。(先送り発言は6回)

結局黒田バズーカ砲で一部の裕福投資家が潤っただけという人もいます。

資産家にとってはデフレは圧倒的に有利に働く

物価が下がれば資産家の持っているお金の価値はあがります。

なぜなら買えるものの量が増えることになるからです。

それは貧乏人にとっても同じではないですか?

いいえ、貧乏人は値下げした牛丼は買えるかもしれませんが土地は値下げしても買えないですよね。株もまたしかり。そういうことです。

資産家には底値で土地や株など買えるチャンスが、貧乏人には生き抜くための命綱となってしまうのです。

しかもデフレ時には失業率もあがりますから、物価が安くなっても給料が手に入らないといった危険性まであるのです。

資産を守るという観点においては公務員や官僚も資産を持っている側です。

民間企業と比べてリストラもありませんし、給与のカットも緩やかで、されたとしても元に戻ります。

そのように考えると日銀はデフレ脱却のフリをするだけで本当に脱却する意思など最初からないのではないかと疑ってしまいます。(私自身の庶民の目線で)

こんなことは裕福層からみると周知の事実で笑われるかもしれませんが、庶民の皆さんにお伝えするブログです。

そもそも裕福層はこんなブログを読むとも思えません。

ますます格差社会に拍車がかかる時代

ドイツのホームレス問題はこちら

フランスの経済学者トマ・ピケティー氏の出した不等式r>gのrは資産からの利益率、gは経済成長率を示しています。

つまり資産運用からのリターンはいつの時代も経済成長率より高いということです。

このことが昔からずっとお金持ちは富み続け格差がますます拡大していることを氏はつきとめたのです。

国際政治・米国金融アナリストの伊藤貫氏のお話ですが、アメリカの上院議員、下院議員の約50%が辞職後ロビーストに転向するそうです。

次の就職先がロビー団体と分かっている状況で議員活動するわけなので希望産業団体のごまをするような活動を議員在職中にしておかないといけないのだそう。

そうなると議員たちの少なくとも半数は国民のためではなく業界団体のために仕事をしていることになります。それでは庶民のための法案が通るわけがありません。

金持ちや企業優遇の法案ばかり通ってしまうのも頷けます。

ピケティー氏はグローバル企業の資産の透明性と世界統一の累進課税が格差是正の解決策としていますが、そのようなことが実現できるとは上記したアメリカの一例を見ても思えません。

私たち庶民ができることは金融リテラシーを身につけまずは利益よりも不利益を被らないことです。