金融庁の闇。金融庁暴露本が実名公開でかなり興味深い

金融庁の闇。金融庁暴露本が実名公開でかなり興味深い

きんたまなどというふざけた名前の著者ですが、内容は時々ジョークを交えながらも辛辣で問題というよりいかに金融庁がまともに機能していないかをわかりやすく説明してくれる良書です。

ここまで踏み込んだ暴露本は関係者にしかかけないものでしょうが、暴露しすぎで本人が身バレして消されてしまわないのだろうか?と心配するレベルに仕上がっています。

アマゾンキンドルでの電子出版なら出版社を通して売らなくても自費出版できてしまうので自分の命以外は忖度せず、好きなように書けます。それゆえこれから紹介する「金融庁の基礎知識FSA」という本もかなりスリリングな仕上がりとなっています。

きんたま氏の本はすべてアマゾンアンリミテッドに加入すれば無料で読めてしまいます。

無料で読める金融庁の基礎知識が学べる本

↑599円ですがキンドルアンリミテッドなら無料で読めます。

金融庁長官の実名がバンバンでてくるのでハラハラしながら読めます

実存する元金融庁長官がたくさんでてくるので面白いです!どんな人の名前が公表されているのか書いてみます。

佐藤隆文氏
一橋大学経済学部→大蔵省→外務省在スイス日本大使館→名古屋大学教授→金融庁長官(2007~2009)→米プロモントリー・フィナンシャル・グループ本社上級顧問

三国谷勝範氏(みくにやかつのり)
東大法学部→大蔵省→金融庁長官(2009~2011)→東大教授→預金保険機構理事長
日系ロシア人と噂されているそう。

畑中龍太郎氏
東大法学部→大蔵省→外務省→金融庁長官(2011~2014)→三井物産顧問→電通顧問

細溝清史氏
大蔵省→財務省主計局→金融庁長官(2014)→三井物産顧問→磐田合同法律事務所特別顧問→セーレン株式会社監査役→日本取引所グループ(JPX)理事長(2019)64歳にしてすさまじい天下りパワーです。

森信親氏(もりのぶちか)
東大教養学部→大蔵省→2015年から2018年まで金融庁長官

金融知識をつけてくれながら時に笑わせてくれる貴重な本

海外の金融当局の説明で、相手のルールが変わる様子を

いきなり ノーモーション 、「人事異動によりルールが変わった。つきましては御社死ね」と、巨額の罰金が出されてくる。 理由の説明とか、基本的にない。 ナゾの方程式とか統計とかが示されるだけということもある。

などと辛辣な表現を時に散りばめて笑わせてくれます。

また

情報を持っている外資やベンチャーは組織で動いていない。業界のその分野のキーマンが分野ごとに10人ほどいて彼らを中心に動きができ、そのような人と繋がれないと最先端の動向がつかめない。メガバンクの頭取と話をしても何もわからない。

などとドキっとさせられるような内容も書かれています。

みずほ銀行による暴力団融資事件

2013 年に みずほ 銀行による 暴力団 融資 が 問題 になった時の検査局と監督局の応酬が面白いです。

みずほの暴力団融資はみずほ傘下の信販会社オリエントコーポレーション(オリコ)がみずほの審査なしで反社会勢力にお金を貸していた事件です。

この事件の裏事情が書かれています。

金融庁検査局は不良債権隠しを暴くために設立された

大蔵省は銀行などの金融機関から接待を受けまくりゆるい銀行規制をしていたため1998年に大蔵省接待汚職事件が明るみに出て解体されることになりました。

そしてバブル崩壊後に膨大な不良債権を銀行は抱え、その処理に追われることになりますが、一気にかたをつけようとすると存続が危ぶまれるため時間をかけてダラダラやらざるを得ませんでした。

そこで不良債権も横行し、それを取り締まるために検査局が作られたということです。

金融庁・検査局の廃止

バブル崩壊後の不良債権隠しがなくなったので2018年に検査局は廃止され、「総合政策」「企画市場」「監督」の3局体制になりました。

変わる前は「総務企画」「検査」「監督」の3局体制でした。

どのような体制になろうとも一旦公務員になったならば仕事が時代遅れになったり仕事がなくなっても首になることはありません。暇で遊んでいるような人も余裕で高給を掠め取ることができることが公務員の魅力です。

そのような公務員の無能っぷりや変化することを嫌う気質などについても書かれています。

そのほかIMFにびびる金融庁、国際会計基準の中身、などについても細かく書かれています。

読んで損のない「金融庁の基礎知識FSA」を是非キンドルアンリミテッドで無料でお読みください。