カルロス・ゴーン国外逃亡はなぜ可能だったのか。これからレバノンで優雅に暮らせるのか

2020年1月3日

レバノンへ逃亡成功でハッピーニューイヤーなカルロス・ゴーンと妻キャロル

金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)、会社法違反(特別背任罪)などの容疑で起訴されている状態のカルロス・ゴーン氏でした。

カルロス・ゴーン氏が有罪か無罪かはこの際おいておきまして、被告人が国外に逃亡できてしまったことは日本という法治国家の脆弱性を世界に晒してしまった恥ずかしい事件となりました。

カルロス・ゴーン氏は15億円の保釈金を払って保釈中でしたが、そもそも保釈というのは逃亡する恐れのない者に適用されるもので、ゴーン氏はまんまと逃亡に成功したわけで、東京地裁が保釈を許可したことに対して東京地検はご立腹です。

一旦起訴されたら有罪になる確率が99%などと言われている日本です。長期勾留と自白の強要で何が何でも有罪にしますし、裁判の進みも遅く最高裁までいけば3年以上、それからゴーン氏が実刑をくらえばさらに5年とかで10年近くかそれ以上拘束されると彼は社会的に抹殺されるのと同等です。出所が75歳以上になってしまいますから。

これは逃げるしかないですよね?15億円の保釈金も余裕で工面できましたから、そのお金が没収されても手切れ金くらいに思っていることでしょう。

なぜ日本の刑事裁判は他の先進国から見て異常なのか

カルロス・ゴーン氏が逮捕されたことによって日本の刑事裁判が海外から批判を浴びています。アメリカやフランスなどからして批判の対象になるのは大きく分けて3つです。

①取り調べに弁護人が立ち会うことができないこと。②勾留期間が長いこと。③弁護士以外の接見が認められないこと。です。

弁護人の立ち会いなく続けられる長時間の自白をするまで帰れま10的な手法は人質司法と呼ばれ世界はおろか日本の弁護士さん立ちにも悪名高いのです。

結果、国際世論を意識してか最近保釈申請が通りやすい状況となっています。そしてゴーン氏はその保釈中に逃亡成功したわけです。

レバノン大使館がゴーン氏の国外脱出に関与しているのか

ゴーン被告の弁護人である弘中惇一郎弁護士は12月31日に「どう出国したのか分からないが、相当大きな組織が動かなければ難しいのではないか。」と発言されています。

その大きな組織で一番疑われるのは出国先である国のレバノン大使館です。

舛添要一氏もツイッターで上記の発言をされています。

しかしアラブニュースジャパンによりますと、レバノン在日大使ニダル・ヤヒヤー氏はカルロス・ゴーン被告の国外逃亡には一切関与していないことを表明しました。

まあ関与していても関与していました!なんて言うはずはありませんので信用もできませんけれど。

レバノン政府は日本政府に対してゴーン氏をレバノンに出国させるよう再三要求してきていたということが政府関係者複数から確認されているということです。

これは完全に国際問題に発展しそうな勢いですね。

プライベートジェットで地方空港からなら簡単に逃げられるのか

パーティー後に大型楽器のケースに入ってお家から脱出し、関西国際空港までいってそこからプライベートジェットでトルコ(イスタンブール)経由でレバノンに入ったとされているカルロス・ゴーン氏であります。

手荷物検査や荷物の検査は不法なものを持ち込むのを防ぐ目的も勿論ありますが、爆発物などの危険物を持ち込ませないことも大勢の乗客の命を守る上でも大切です。

しかしプライベートジェットの場合、一般の乗客はいないわけですから、荷物としてジェットに入る場合チェックが緩くなることもありえるようです。

そして荷物として乗り込んみ離陸してから楽器ケースから出て「やってやったぜアデュー・ジャポン!」と絶叫していたかもしれません。

ゴーン被告の弁護人の弘中惇一郎弁護士は彼のパスポートをいずれも預かっている状態ということで(ブラジル、フランス、レバノンのパスポートか)日本から氏が出国したことにはなっていません。

このプライベートジェットはトルコのMNGジェット社が運行させたチャーター機であり、MNGジェットの幹部がゴーン氏の逃亡に関与しているとのことです。

また元グリーンベレーでレバノン人の妻を持つマイケル・テイラーなる人物もゴーン逃亡プロジェクトに加担していたとのことです。この人物はプライベートジェットにゴーン氏と一緒に搭乗していたらしいです。

MNGジェットは自社のチャーター機(ボンバルディアグローバル6000)が違法にチャーターされたとゴーン氏を刑事告訴したようです。新しい罪を撒き散らしての逃亡劇になっています。

反政府デモで混乱しているレバノンでゴーン被告は本当に英雄視されているか

2019年10月18日、レバノンの北に位置するトリポリで政府が無料通話アプリWhatsAppに税金をかけると発表して暴動が起きました。

シリア内戦の影響で不安定で伸び悩む経済状態のレバノン。政治家の汚職が蔓延し、一部富裕層が富を独占、物価も上昇、35歳未満の失業率は35%を上回り国民の怒りは沸点に達しました。

無料通話アプリ課税事件が契機となり各都市で反政府デモが自然発生。サード・ハリリ首相は辞意を表明しましたがデモは収まりませんでした。

このような混乱状態で、腐敗した役人とそれに巣食っている富裕層はゴーン氏を英雄視したいかもしれませんが、一般国民は冷ややかな目で見るばかりか怒りの矛先としての格好の餌食にするかもしれません。

ワシントン・ポスト、レバノンの弁護士がゴーン氏を告発したと報道

ゴーン被告はレバノンなら安全だと思っていただろうが思い違いかもしれない。とワシントン・ポストは報道しています。

レバノンと敵対している国イスラエルにレバノン国民が渡航することは禁じられていますが、カルロス・ゴーン氏が日産に入る以前にイスラエルに入国した事実があるとして弁護士グループがレバノン司法局に訴えたようです。

日本の司法制度の人質にはならないと捨て台詞を吐いたゴーン氏ですが、イスラエル入国罪で実刑になれば禁固15年の可能性もあるようです。

武装警備付きレバノンのカルロス・ゴーン邸

ベイルートの富裕層が住む地域にある日産自動車名義のゴーン氏邸宅に彼がいる気配はないと現地レポーターの女性は言っています。

この女性レポーターはゴーン氏は小国レバノンを有名にした国民的ヒーローであり、政府もゴーン氏が逮捕されたその日から氏を支持する表明を出してていたと言っています。事実氏がレバノンに入国する際にレバノンのIDを使っての入国を合法的に許可したようです。

ゴーン氏の妻キャロル・ゴーン氏もレバノン出身であるため、政府に働きかけたりとゴーン氏救出に大きな役割を果たしていたとみなされています。

これだけ報道陣に張り付かれたらこの邸宅に侵入するのは難しそうです。GMCのミニバンから出てきた女性はゴーン氏の妻キャロルにも見えないではありませんが、声が高すぎるように思われます。

世界各国の報道 ゴーン氏逃亡に好意的?

東京新聞がゴーン被告逃亡海外報道は好意的なんて伝えているものですから本当かい!と突っ込まずにはいられませんでしたので、色々ユーチューブで英語放送している物に関して集めてみました。

フランス公共放送FRANCE24の報道

男性記者はゴーンがルノーを国産メーカーから国際メーカーに仕立て上げた功績を認めつつも、日産ゴーンが21000人の従業員を解雇したことにも触れたうえでフランス政府はルノーゴーンに対する給料を下げるように何度も要請していたことを挙げ、批判する人もいると述べています。

フランス政府は自国民であるゴーン氏を日本に引き渡すことはないだろうということです。当然ですね。

アメリカCNN

日本でされている報道以外の目新しい情報は何もなし。中立的に報道しています。レバノンと日本は犯罪人引渡条約を結んでいないので日本に引き渡されることはないだろうとしています。日本はアメリカと韓国の2国としかこの条約を結んでいません。

ドイツDWニュース国営国際放送

女性アナウンサーが人質司法に触れ、日本は犯罪発生率が少ないが一度逮捕されると例え万引であっても23日間も勾留される可能性があり、ここドイツでは考えられないと述べています。とにかく来週から開かれるであろうゴーン氏の会見が待ち遠しい感じのアナウンサーでした(見世物を期待している風の)。

カルロス・ゴーンのレバノンでの記者会見が酷かった

まずどうやって日本を脱出したかについては述べないということからスタート。みんなそれが一番聞きたかったのに、記者たちも文句たらたらだったようです。

自分は悪くない、日本の司法はフェアじゃない、日産と政府にやられた云々、私はテレビが故障していてユーチューブで見ていたのですが、目新しい情報はないうえに、記者の質問に移るとあなたの国の言葉でどうぞとか言い出して、レバノンの人はアラビア語で質問し、ゴーン氏もアラビア語で答え、フランス人がフランス語で聞くとゴーン氏もフランス語で答え、その間通訳が入らないので何を言っているのか分からず面白くないので寝てしまいました。

会見をしきっていた女性は広報会社のアン・モーという方だと言うことは分かりましたが、もうひとりのアジア人女性が誰なのか分からず悶々としてしまいました。

アメリカの一流大学から公演に来て欲しいとゴーン氏に打診があったようですが、イギリス映画界から映画のオファーが来て「Mr.ゴーン ベイルートへ大脱走?」(Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!のパクリ)というのをMr.ビーンでおなじみのローワン・アトキンソン氏を是非ゴーン役で製作して欲しいです。

アトキンソン氏に「え?本気でこれに入れって言ってる?」という表情でバイオリンのケースに片足を突っ込んでいるところを是非見てみたいです。

カルロス・ゴーン氏の逮捕に至る経緯はこちらに書きました。