銀行の融資システムはどのようにして始まったか歴史を振り返る
銀行は我々の生活とは切っても切れない関係です。
お給料を会社から振り込んでもらったり、お金を貯金したり、オンラインチケットの予約をしたり、様々な物を購入するためのローンを組んだりとあらゆるお金に関する取引や融資の橋渡しを銀行はしています。
銀行なしでの生活というものはまだまだ考えられません。
フィンテックやブロックチェーンの技術がもっと進むとこの先どうなるか分かりませんが・・・
しかし銀行と言うものは一体いつから私たちの身の回りに存在することとなったのでしょう。
歴史に見る金融機関「銀行」の成り立ち
最初の銀行システムは中世のイタリアで成立しました。
そこでははじめ商取引がベンチの上で行われました。イタリア語の銀行である「BANCO」はベンチ(bench)から由来しているそうです。
当時は当然バーター取引でした。バーター取引というのはお金を介さずに商品を交換する取引のことです。物々交換ですね。
そこでいちいち商品を持ってくるという行為が面倒になってきます。
人々にとって共通の価値を持つ何かが必要になってくるわけです。
金(ゴールド)がトレーディングツールとなっていく過程
そこに登場するのがご存知「金=ゴールド」です。
金が銀行誕生の引き金を引いたものです。
金の取引はゴールドスミス(金細工師)と商人の間でとりおこなわれました。
大航海時代になりヨーロッパの商人達は世界中で貿易を行うようになります。
そして世界から集めたゴールドを保管する場所が必要となりました。
その時にゴールドスミス達が所有していた金庫が金の保管場所として活躍しました。
これが銀行預金のはじまりと言われています。
ゴールドスミス達は商人から金を預かっている間、人々に利子をつけて貸し出すようになりました。
その時利益の一部をインセンティブ(報奨金)として商人にも還元しました。
それで商人側も、もっとゴールドをゴールドスミスに預けようとします。
この仕組みが後の銀行預金や金融貸付に成り代わって行くこととなるのです。
世界初の銀行はイタリアのサン・ジョルジョ銀行
ジェノバ共和国の中でサン・ジョルジュ銀行は1407年にジェノバの金融機関として創設されました。
ベネチアとの戦争での公的債務を統合することが目的でした。
現存する最古の銀行はイタリアのモンテ・デイ・パスキ銀行
Monte dei Paschi di Siena(モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行)創設は1472年です。
シエナ共和国の行政官の命令で設立され今日も営業を続けており、イタリアの商業銀行では第4位の規模です。
ヨーロッパ中世の銀行融資システムの歴史まとめ
銀行の歴史は中世のヨーロッパ、とくにイタリアにまでさかのぼらなくてはいけません。
金融を知るということは歴史を知るということにもつながりますね。
金融の流れは太古から脈々と繋がっているものですからね。
物々交換だった時の方が人間は幸せだったと考える人もいますけれど。
まだまだお金やこの世に存在する様々な金融の知識を楽しみながら一緒に身につけてまいりましょう。