贈収賄天国中国。元ICPO総裁の孟宏偉氏の隠し金融資産は凄そう

2018年11月5日

贈収賄が文化となってしまっている国=中国

中華人民共和国第七代国家主席習近平は悪しき文化である贈収賄をなくそうと躍起になって腐敗・汚職撲滅キャンペーンをやっている印象はありますが、政敵を討つための見せ掛けであるという人もいます。

実際にこれまで汚職で捕まった役人や党幹部の人間は130万人を超えていると言われています。

政治家、官僚、軍人の汚職を許さないという建前で政敵を次々と消し去り地盤を強化しようとしている習近平は中国の市場主義に大きく貢献した鄧小平よりも毛沢東に心酔していると言われています。

21世紀の毛沢東を目指しているのだとか。

ICPO総裁の地位は金で買えるのか

ICPO(国際刑事警察機構=インターポール)の元総裁の中国人孟宏偉氏が2018年9月30日に中国へ一時帰国した際に行方不明になるという事件が起こりました。

実は中国の国家監察委員会に収賄容疑で拘束されていたという落ちです。

孟宏偉氏は北京大学卒業後中華人民共和国公安部に入り、2004年にはICPO中国局局長に就任、2012年国家海洋局副局長、中国海警局局長、を経て2016年ICPO総裁に就任。

この時世界の人権団体であるアムネスティーインターナショナル(イギリス)やヒューマン・ライツ・ウォッチ(アメリカ)がICPOが中国に政治利用されるのではないかとの懸念を表明しました。

Red Noticeというのは国際手配書でICPO加盟国の申請により発行されるものですが、中国がこれを政治利用し、反体制派や国外の危険分子に対して乱発することで指名手配された人間が拷問やその他の虐待にあう恐れがあるということです。

レッドノーティスを発行するICPOの親玉が中国当局に捕まるというなかなかのお笑い劇となりました。

孟宏偉氏はチベット自治区で人権弾圧にも関与していたそうですから当局で拷問を受けても自業自得でしょうか。

2017年に北京で開かれたICPOの総会で習近平国家主席は「孟宏偉氏がICPOの総裁でいるということは中国が世界的な法執行機関としての役割を果たすことと同等だ」
と誇らしげに演説しています。

この発言から鑑みて中国がICPOの総裁の地位を金で買ったと判断できるような気がします。

周永康氏の息がかかっていた孟宏偉氏の隠し資産はどれくらいか

孟宏偉氏は公安省次官を14年以上務めましたがそのきっかけは2014年に汚職容疑で党籍剥奪され現在無期懲役に服している周永康氏に認められてのことでした。

周永康氏は1兆5000億円ほど没収されました。

死刑になるかと話題でしたが結局無期懲役です。

孟宏偉氏の奥さんはロンドンとパリの2つの法律事務所と契約を結んだそうですが、それで中国という国とやりあえるはずがありません。

中国当局は奥さんに孟氏と電話で話したければいつでも手配すると伝えていますが、奥さんはそれを拒否しています。対面したいのでしょう。

習近平が政敵を粛清したいのであれば彼もやはり死刑か無期懲役になり、全財産没収されることでしょう。

その時に彼の財産がいくらか判明することでしょう。

真実かどうかは中国の発表となるので疑わしいですが。

孟宏偉氏は中国共産党から除名されましたが、2019年3月現在も中国に戻ってきてからの彼の居場所は明らかにされていません。

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